生きづらさを抱えている全ての人に送る物語『かがみの孤城』(著・辻村深月)

2019年7月3日水曜日

オオカミ ミステリー小説 辻村深月 本屋大賞

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2018年の本屋大賞受賞作! 生きづらさを抱えている全ての人に送る物語。

現在、中学・高校生の方から、かつて子どもだった大人にも、幅広く楽しめる超おすすめの小説です。

※実は、オオカミを題材にした絵本は多いんです! 以下の記事もご覧下さい!
大人も楽しめる幼児絵本『ゆうだち』
子どもと一緒楽しく読める絵本『おおかみようちえんにようこそ』


不登校の中学生らが結んだ感動の絆

本書は、ある出来事が原因で、学校に行くことができなくなり、家に閉じこもって過ごすようになった、中学1年生のこころという女の子が主人公のお話。

こころが部屋にいると、ある日、突然鏡が光り始めます。

そっと手を伸ばし、光輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、お城のような不思議な建物。そこには、こころと似た境遇の中学生が彼女を含め7人、集められていました。

「お前たちにはこの城の中で〝願いの部屋〟に入る鍵を探してもらう。見つけたヤツだけが、扉を開けて願いを叶える権利がある」――。目の前に現れた、オオカミの仮面をかぶった女の子・通称〝オオカミさま〟がこう語る。

城が開くのは、今日から3月30日まで。それまでに鍵を見つけなければ、その日をもって鍵は消滅。城は毎日、日本時間の朝9時から夕方5時までしか開かれない。

なぜ、この7人が集められたのか。その共通点は。こころたちは願いが叶えられるのか。全てが明らかになった時、驚きとともに、大きな感動に包まれます。


<見どころ>

はじめから、どっぷり感情移入して、最後まで読んでもらいたい作品です。

ファンタジー的な設定が邪魔をするかと思いきや、私はそんなことありませんでした。

こころだけが主人公と思って読み進めると、登場人物全員を主役として取り上げており、細かな伏線とともに、人物背景までしっかり回収。素直に各登場人物の雰囲気もイメージを膨らませながら、読めます。

読後感もすごくいい!

本の中に流れる時間がとても優しく感じられて、思春期独特の空気を読む感じが伝わります。

かがみの孤城
かがみの孤城
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辻村 深月
ポプラ社
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時代小説好きの父と、ミステリー小説好きの母の下、幼い頃から本に囲まれて育ちました。その影響もあり、私も赤川次郎さんの「三毛猫ホームズ」シリーズから推理小説が好きに。高校生の時に、毎日のようにブックオフに寄って、中古本を買いあさり夢中で読んでました。最近では、石持浅海さん、辻村深月さんも読んでいます。職業柄、勉強のため、毛色の異なる本も手にします。ブクログもやっています→https://booklog.jp/users/47744715b09cce08

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