2009年本屋大賞受賞作！ 映画化も！
本書は、湊さんが作家デビューするきっかけとなった小説推理新人賞受賞作「聖職者」に、さらに加筆して長編小説として刊行したものだそうです。
読んだ後、イヤな気持ちになる後味の悪い「ミステリー」で、〝イヤミス〟というジャンルを築かれたと。話題作をだいぶ後になって読むので、世間でそのような言葉ができていたとは、という感じです。
私は、湊さんの作品は本書が初めてですが、他作品も読んでみたいと思いました。
やはり本屋大賞を受賞した作品は、はずれがないですね。
※本屋大賞とは、出版業界活性化を図るため、書店の店頭から盛り上げていこうと始まり、年に１回、全国の書店員が一番売りたい本を投票で選ぶもの。私は本屋大賞受賞作から入るタイプです。
＜ストーリー＞
愛美が死んだのは事故のせいではありませんーー。我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの、この告白から物語は始まります。各章ごとに、〝級友〟〝犯人の家族〟〝犯人〟と語り手を変えて、物語が展開します。読み進めるごとに、事件が異なる視点で描かれ、それぞれの心情や事実が徐々に見えていきます。
犯人がなぜそのような行動をとったのか。女性教師の心情とその復習劇。
はじめから最後まで先が気になって、読む手が止まりませんでした。
＜見どころ・感想＞
湊さんは〝イヤミス〟の女王と呼ばれているそうです。この本も、その代表作のように言われていますが、女性教師にすごく共感してしまって、この結末はすごくスカッとしたなと思いました。
映画には、松たか子さんが女性教師を演じているようです。遅ればせながら、こちらも機会があれば、ぜひ観てみたいです！
ちなみに最初、知らずにタイトルから恋愛小説なのかと思って読み始めてしまいました。そしたら全然違うので、少々面食らいました。
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