お題を与えられても、書くことが何も浮かばない――。作文の宿題や夏休みの日記が書けなくて困っているお子さんに対して、「思うことを書けばいいんだ」と言ったことはありませんか。
自分も言われた記憶があります。
でも、当時は実際どうやって書き始めたらいいのか、はっきり分かりませんでした。
本書では、そんな悩みについて、ベテラン記者で名コラムニストの著者が答えています。
さらに、独自の視点で書く方法や、ある場面の描写を浮かび上がらせるコツなども紹介してますので、ブログ編集にも役立ちそう。
自身の文章力アップだけでなく、作文で悩む子どもにどのようにアドバイスすればいいかも身につきます。
読書感想文の書き方が分かる
本書では、よくある質問として、文章にまつわる様々な悩みについて、具体的なアドバイスをしています。ここでは、私がためになった何点かを紹介します。
①何を書けばいいのかについての答え
本書では、「思うことより、思い出すことを書く」とアドバイスしています。
例えば「真夏」というタイトルで作文を書くにはどうすればいいか。
「思う」ことより「思い出す」こと、つまり記憶に残る「真夏」の体験の中に材料を求めるべきだといいます。
では、「思う」ことは書かなくていいのか。
筆者は、そうではないが、ただ心に思うことは形を持っていないため、形のあるものを描写する方が容易であるとしています。
また、「つらい」という言葉だけでは誰もが一緒だが、人が違えば体験そのものも異なります。
自分がつらいと思った出来事を細かく描写し、読んだ人に追体験してもらい、そのときの胸中を察してもらう表現法を心掛けるべきだと指摘しています。
②描写力を高める手立てについて――「人プラス物」
描写の中に人と物をうまく取り入れるだけで、その場面はさらにくっきりと浮かび上がるとしています。
具体例として、テレビドラマ「北の国から」のワンシーンを取り上げています。
中学を出て東京へ行く純がトラックに便乗させてもらう場面で、トラック運転手が封筒を手渡し、純に見るように促します。純は、封筒の中から出てきた一万円札2枚を見つめて涙を流します。隅に泥のついた一万円札。そのお札と土にまみれて働く父親の姿を重ねてみたことで、純が涙を流したのです。
思うことより思い出すこと
思うことより思い出すこと――。このフレーズがわかりやすく、参考になりました。
私が連想しやすいように考えたのは、「といえば」というフレーズです。
例えば、上記にあった「真夏」というテーマだったら、〝真夏といえば〟と連想してみるみたいにです。
まるで〝なぞかけ〟みたいですね。
あと、作文つながりでいうと、読書猿さんのサイト「こうすれば読書感想文が書ける/今すぐ使える穴埋めシートと構成パターン」が参考になります。
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読書感想文の苦手意識がなくなる! どう書けばいいのかまる分かり!
【追記】こちらもおすすめです。
実は、この本を参考にして読書感想文を書いたおかげで、娘が小学校で3年連続、学校や学年の代表に選ばれました。
私も小さい頃、読書感想文ってどう書くの?と、苦手意識があったけど、こう書けばよかったのかと、自信になりました。
学年ごとで作品例が変わるだけなので、はじめの方に書かれている書き方は同じです。
ぜひ一冊持っておくのをおすすめします!
読書感想文ってどうやって書くの?
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