<内容>
筆者は、2万人に1人の割合で発症するとされる、「骨形成不全症」という骨が弱くて折れやすい難病の方で、車いすユーザーです。本書の前半では、「バリアがバリューに変わるまで」と題して、車いすで営業職をやり始めたことや、会社を立ち上げたきっかけなど、垣内さんの体験を紹介する内容となっています。
また、後半は「バリアバリューの思考法」などを紹介。
障害や弱点として捉えていたことを、価値や強みに置き換える「バリアバリュー」の考え方について言及しています。
さらに、価値を育てる習慣について、7点挙げています。
全体的に、自伝的であって、自伝ではない雰囲気で、日常生活やビジネスにも役立つ内容となっています。
<見どころ>
「歩けなくても、できることがある」から、「歩けないからこそ、できることがある」へ――。ずっと車いすに乗ってきたからこそ、社会に隠れている不便さ不自由さに気づける。
「バリアフリー」(障害を取り除く)ではなく、「バリアバリュー」(障害を価値に変える)。
バリアとは、狭義では「障害」ですが、この本では「弱点」「短所」「苦手なこと」と捉えています。
著者が本書の中で、「視点をちょっと変えるだけで、人生は大きく変えられます」と
述べられている通り、〝でも〟から〝だからこそ〟の視点が大切だと感じました。
バリアバリューという思考法や、目線の変え方について皆さんも本書で学んでいただければと思います。
<著者について>
垣内俊哉(かきうち・としや)株式会社ミライロ 代表取締役社長。
日本ユニバーサルマナー協会 代表理事。
1989年生まれ、岐阜県中津川市出身。
立命館大学在学中に(株)ミライロを設立。
障害を価値に変える「バリアバリュー」の視点から、
企業や自治体、教育機関におけるユニバーサルデザインの
コンサルティングを手がける。
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