今回読んだのは、湊かなえさんの『豆の上で眠る』です。
同書は「週刊新潮」に連載された、湊かなえさんの2017年発売の長編小説。
湊 かなえ
新潮社 (2017-06-28)
売り上げランキング: 14,999
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週刊誌の連載小説だったため、湊かなえさんは「むかし自分が『なかよし』などの少女漫画雑誌を読んでいたときのように、続きが気になって仕方がなく、発売日が待ち遠しくてたまらなくなるような、そんな物語を書こう」と意識していた作品だそうです。
なので、「この物語のテンポは、私にとって初めてのもの」(湊かなえさん)と語っています。
失踪して戻った姉に抱く微かな〝違和感〟
ある少女がお姫様かどうかを確かめるために、重ねた羽根布団の下にえんどう豆を置いて一晩寝かせたが、少女は違和感があったのでよく眠れなかった――。
結衣子は、いつも読み聞かせをしてくれる2歳年上の姉・万佑子が大好き。優しくて頭のいい頼れるお姉ちゃん。でもお姉ちゃんは体が弱い。そんなお姉ちゃんを、両親もなんだかひいきして可愛がっているように思う。
お姉ちゃんが大好きではあるものの、結衣子は引け目を感じる部分もかすかにある。
夏の暑いある日。2人でシェルター作りをしていたが、先に帰っているはずのお姉ちゃんが家に戻っていない。焦る母親。慌てて思い当たるところを一緒に探し回るが、どこにも見当たらない。
ついには警察に連絡し、捜索をお願いするが、待てど暮らせど見つからない。
そして、世間が忘れかけた2年後、姉を名乗る見知らぬ少女が帰ってきた。喜ぶ家族だが、結衣子はいつまで経っても違和感が拭えない。2人しか知らない出来事を覚えていたりもするが……。
「お姉ちゃん、あなたは本物なの?」。
■引き込まれる話
今回、アマゾンレビューなどで下調べせずに、はじめからじっくり読んでみました。
そのせいでなかなか、核心部分に入らずじりじりした思いで読み進め、後半、最後が気になって一気に読みました。
ただ、湊さん特有の最後の落とし方を楽しみに読んでいたのですが、ラストがちょっとね。
えっこれで終わりという感じがしたかな。
でも、最後まで引き込まれたというのは、面白かったということかも知れない。
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